格安3DプリンターにヒートベッドをDIYしたメモ
昨年の夏に格安3Dプリンターを購入して以来、IchigoJamのボトムケースやはんだづけ用の治具などさまざまなものをプリントして楽しんでいます。
購入したのは、中華製のEasythreed K1。アマゾンで11,690円でした。同じシリーズのX1は1万円を切る3Dプリンターとして有名です。
詳しいレビューは、ネット上にたくさん情報がありますので検索してみてください。
ベッドがホットじゃない
2~3万円以上の3Dプリンターには、造形するためのベッドにヒーターが内蔵されていて、これによってプリント中の温度変化で造形物が反りにくいように工夫されています。温かいフィラメントが冷えると反ってくるわけです。
Easythreed K1には搭載されていませんのでよく反ります😁
ヒーターが無くても定番のスティックのりやラフトなど反らないような工夫もありますが、たまたま秋月電子通商でフィルムタイプのヒーターを見つけたことがきっかけで、ヒートベッドを自作してみることにしました。
材料
試行錯誤の結果、最終的に次の材料で製作しました。
- アルミ箔フィルムヒーター[A7サイズ](秋月電子通商)
- DC-DC昇圧モジュール(アマゾン)
- アルミ板 120mm×120mm×3mm厚(アマゾン)
- USB充電ケーブル[Type-A – microUSB](手持ち材料:たぶん100均で買ったもの)
- アルミテープ 少々
- マスキングテープ
- 電線(赤・黒) 少々
作り方
ヒーター部を作っていきます。
USB充電ケーブルのmicroUSBコネクタ側をカットして、外側の被覆を3cm程度剥きます。
中には4本の線が通っていますが、使うのは電源用の赤と黒のみです。
赤(+)と黒(GND)をDC-DC昇圧モジュールのIN側にはんだ付けします。
別途用意した赤と黒の電線を20~30cmほどにカットし、DC-DC昇圧モジュールのOUT側とフィルムヒーターの端子にはんだ付けします。フィルム側は極性はありません。
これでヒーター部の完成です。つづいて、ベッドとなるアルミ板を加工します。
といっても、もともと付属していたアクリル板に合わせて四隅に穴をあけるだけです。それと縁でけがをしないようにやすりを少々。
裏となる面に先ほど加工したヒーターをアルミテープで貼り付けて完成!
フィラメントのおまけのシートも貼り付けてみました。
温度の調整
使用しているフィルムヒーターは9Vかけるとおよそ50℃になりますので、表面温度を確認しながら昇圧モジュールも調整(半固定抵抗のつまみを回して調整)
目標は50℃~60℃で、電源を入れてからだいたい5分~10分程度で温まる感じです。
試してみた
大きめのモデルが反りやすいので、テスト用に90mm角・0.5mm厚のモデルをプリントしてみたところ、反ることなく完成しました。ぴったりくっついています。
ただし、どんな状況でも反らなくなるかというとそういうことでもなく、いろいろと試してみる中で、定着にはノズルとベッドの隙間調整が大きく影響するということを改めて感じました。広すぎず狭すぎず。でも若干狭くといった感じの調整です。
クリアランス大切!
また、場合によっては軽くスティックのりも併用すると完璧です。
ちなみに
このヒートベッド。オプションとしてメーカーで販売されていますので、購入すれば自作する必要はありません。さらに、購入する方が安いので😅
3dプリンター用のeasythreedホットベッド|3D Printers| – AliExpres
https://ja.aliexpress.com/item/4000911088465.html
それとあとで判明したのが、3Dプリンターのメイン基板にヒートベッド用の12V電源コネクタがありました。電圧の調整は必要になりますが、ここから電源を取るとスライサーなどでも制御できそうです。
参考まで。