IchigoJam T に圧電ブザーをつけてみたメモ
はじめに
2018年のPCN北はりま発足時、活動のためにまず準備したのがもちろんIchigoJam(×20台)。
これまで数々のワークショップで活用し、たくさんの子どもたちにプログラミングの体験を提供してきました。
当時のIchigoJamは「T」と呼ばれるタイプの基板で、現在は「S」と「R」が販売されています。
IchigoJamもさまざまなフィードバックを得て、進化しているんですね。
で、この「S」や「R」は、「T」では外付けだった圧電ブザーが搭載されています。(「S」の初期も圧電ブザーが外付けでした)
ワークショップで音を使う場合、「T」ではGPIOに付属の圧電ブザーを差し込む必要がありましたが、今は基板にはんだ付けされていますので、運営側としてはひと手間がなくてとても便利です。
なにより、スイッチを入れた時のピッというBEEP音は、往年のPCを思わせる感じで心地よく。。。
かといって、現在使っている「T」を引退させて「S」に入れ替えというのももったいないので、PCN北はりまの貴重な備品である「T」に圧電ブザーをつけて快適ワークショップを目指そうという企画です。
(※あくまで自前の備品のために改造していますので、お試しの際は自己責任でお願いします)
圧電ブザーについて
IchigoJamの圧電ブザーは、「T」に付属のリード線の短いタイプと「S」の初期に付属していたリード線の長いタイプがあります。
今回は「T」に付属している短いタイプで行きます。
手順
基板に穴をあける
まずは圧電ブザーを取り付けできるように「T」の基板に穴を2か所あけます。
紙をつかって圧電ブザーの足の位置を確認し、基板にペンでマークします。
基板の配線パターンの関係で、穴は縦に配置します。
マーク出来たら、ドリルをつかって3ミリの穴をあけます。
躊躇なく、思い切りが大事w
圧電ブザーの準備
圧電ブザーに電線をはんだ付けし、熱収縮チューブで絶縁します。
(↓手持ちのチューブのサイズが大きすぎて収縮しきれていませんがw)
絶縁する理由は、基板に穴をあけた場所は表面・裏面ともGNDとなっているところで、穴をあけることにより断面がむき出しとなり、圧電ブザーのリード線とショートしてしまうのを防ぐためです。
圧電ブザーの固定
穴に圧電ブザーの配線を通します。
圧電ブザーの固定は、みんな大好きグルーガンです。少しで大丈夫です。
裏面の配線
あとは、裏面ではんだ付けします。
一方をGNDに、もう一方をSOUND(SND)にはんだ付けします。向きはありません。
「T」は、さらに先代の「U」に搭載されていたCPU「LPC1114FN28」のためのパッドがありますので、それを利用するとはんだ付けしやすくなります。
完成!
これで完成です!
スイッチオンで、無事にピッ!
ボツ案
今回の企画で、ボツ案となった試作をTwitterで投稿したところ、ノア工房さん(@noa_kobo)の案として教えていただいたのが、上記のここまでの手順です。
ちなみにその私のボツ案は、熱収縮チューブを使わずにホットボンドだけで絶縁してしまおうという運任せの案でした。
事前に圧電ブザーを加工しなくてよいので簡単ですが、やはり絶縁が心配ですのでボツにしました。
最後に
今回は、IchigoJam Tに圧電ブザーを取り付けてみました。
些細な改造ですが、これでワークショップで子どもたちに圧電ブザーを配ったり、紛失したりといったことがなくなるのでひとつ問題クリアです。
なにより、これまで4年間、ともにPCN北はりまの一員としていっしょにがんばってくれたIchigoJam Tとこれからも歩んでいけるのがうれしいところ。
これからも愛着を持って大切に使っていきたいと思います。